分類: 調査・研究
分類: 調査・研究
2025年(令和7年)12月25日、国土交通省は「第3回 下水道管路メンテナンス技術の高度化・実用化推進会議」を開催しました。本会議は、同月16日に開催された「第5回 下水道管路マネジメントのための技術基準等検討会」とも密接に連動しており、日本の下水道インフラが抱える深刻な老朽化リスクに対し、技術の高度化と管理基準の刷新によって立ち向かうための重要な局面を迎えています。
会議開催の経緯:八潮市の陥没事故が残した教訓
本会議の設置背景には、2025年(令和7年)1月に埼玉県八潮市で発生した大規模な道路陥没事故があります。この事故は、腐食した下水道管の破損が原因とされており、これを受けて国土交通省は「下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会」を設置しました。
検討委員会の提言に基づき、自治体や民間企業が連携して、事故の再発防止に向けた「技術開発目標の設定」や「現場実装の促進」を議論する場として、本推進会議が継続的に開催されています。
保全・メンテナンスを怠ることのリスク
下水道管路のメンテナンス不足は、単なる施設の故障にとどまらず、市民の生命を脅かす甚大なリスクに直結します。
- 致命的な道路陥没: 八潮市の事例のように、老朽化や硫化水素による腐食を放置すれば、路面下の空洞化が進み、突然の道路陥没を引き起こします。
- 都市機能の中断: 陥没事故が発生すれば、交通規制による物流・人流の麻痺、近隣家屋への被害、さらには上下水道サービスの停止など、多大な社会的影響を及ぼします。
現状を知ることの大切さ:全国特別重点調査の結果
対策の第一歩は、地下に隠れた管路の「健康状態」を可視化することです。八潮市の事故を受け、全国で「緊急点検(特別重点調査)」が実施されました。
調査の結果、速やかな対策が必要な管路が各地で確認されています。特に「砂質系地盤」や「地下水位の高い箇所」などは、腐食した管路が破損した際に大規模な陥没に繋がりやすいため、優先的な調査と対策が急務となっています。
下水道管路マネジメントのあり方と将来
これからの下水道管理は、壊れてから直す「事後保全」ではなく、リスクを予測して最小のコストで維持する「予防保全」への完全移行が求められます。
- 技術基準の刷新: 全国の管理者が共通で守るべき点検頻度や診断基準の策定が進められ、管理の標準化が図られています。
- デジタル技術の社会実装: 熟練技術者の不足を補うため、AIによる画像診断の普及や、水中歩行モデル・飛行式ドローンを活用した高度な点検技術の実装が具体的な目標として掲げられています。
メンテナンス担当者にとって参考になるところ
現場の担当者が今後意識すべきキーワードとトレンドをまとめました。
重要キーワード
- 「緊急度Ⅰ」: 原則1年以内の速やかな対策が必要とされる区分。優先順位付けの基準。
- 「スクリーニング技術」: 効率的に異常箇所を絞り込む技術ニーズ。
メンテナンスのトレンドと予測
- AI・ドローンの標準化: 人が入れない小口径管や危険箇所において、AI診断やドローン点検が「当たり前」の選択肢になります。
- リスクベース・アプローチ: 壊れた際の影響(病院周辺、主要幹線道路など)と劣化度を掛け合わせた「リスクの高さ」で投資判断を行うようになります。
- データの統合と見える化: 道路管理者と下水道管理者が陥没履歴や空洞調査結果を共有する、インフラ間の連携が加速します。
分類: 調査・研究
日本の農業生産を支えるダム、頭首工、水路などの「農業水利施設」。その多くが高度経済成長期を中心に整備され、一斉に更新時期を迎えようとしています。農林水産省が推進する「ストックマネジメント」は、これらの膨大な施設を限られた予算で賢く守り抜くための、新たな管理戦略です。
農業水利施設の現状と課題
全国には約40万km(地球約10周分)にも及ぶ膨大な水路網が存在しますが、施設の老朽化に伴う「突発事故」の増加が深刻な課題となっています。
- 事故の現状: 近年、水路や機場での事故件数は増加傾向にあります。工種別では、事故の約7割が「管水路」、約2割が「用排水機場」で発生しており、地域農業や社会経済活動に大きな支障をきたすリスクとなっています。
- 更新ピークへの対応: 過去に集中的に整備された施設が今後一斉に耐用年数を超過していくため、従来の「壊れてから直す」手法では、将来的な修繕・更新費用が膨大になり、財政的に立ち行かなくなる恐れがあります。
農業水利施設のストックマネジメントとは
「ストックマネジメント」とは、施設の「機能診断」をベースに、適切なタイミングで補修・補強を行うことで、施設の長寿命化とライフサイクルコスト(LCC)の低減を図る管理手法の総称です。
これは単なる修理の繰り返しではなく、データベースを活用して点検・診断・対策・評価のサイクル(PDCA)を回し、施設を戦略的に管理する「技術体系」を指します。
ストックマネジメントによる機能保全の取組
機能保全のサイクルは、以下のステップで計画的に進められます。
- 日常管理・機能診断: 施設管理者による点検や専門家による診断を行い、現在の性能を客観的に把握。
- 機能評価と予測: 診断結果と標準的な劣化曲線を用いて、施設の将来的な状態を予測。
- 機能保全計画の策定: 劣化状態やリスクを考慮し、最も効率的な対策時期と工法を盛り込んだ長期計画を策定。
- 対策の実施と情報の蓄積: 計画に基づき補修を行い、その結果をデータベースへ蓄積して次回の診断に活用。
施設の長寿命化とライフサイクルコスト(LCC)の低減
本取り組みの核心は、「予防保全」によるコストの大幅な削減にあります。
- LCC低減の仕組み: 施設の機能が致命的に低下する前に補修・補強を行うことで、大規模な更新(造り替え)の時期を大幅に先延ばしにします。
- 経済的効果: 適切なタイミングでの予防保全は、壊れた後に更新を行う「事後保全」と比較して、ライフサイクル全体での総コストを抑制します。
- 具体的な対策: 水路の摩耗した壁面へのライニング(被覆)などの対策により、施設の耐用年数を延ばし、既存資産を最大限に活用します。
メンテナンス担当者にとって参考になるところ
今後の保全業務において重要なキーワードと予測されるトレンドです。
- 重要キーワード: 「機能保全計画」「予防保全」「ライフサイクルコスト(LCC)」「リスク管理」「状態監視保全」
- リスクベースの管理: 事故発生時の影響度(背後の資産や人命への影響)を考慮し、優先順位に基づいた予算配分を行う考え方が重要視されています。
- データのデジタル化: 診断結果や対策履歴をデータベース化し、継続的に活用することが計画の信頼性を担保する鍵となります。
分類: 調査・研究
2026年(令和8年)1月16日、政府は「第6次社会資本整備重点計画」および「第3次交通政策基本計画」を閣議決定しました。人口減少やインフラの老朽化が深刻化する中、今後5年間(令和12年度まで)のインフラ整備と交通施策を「車の両輪」として一体的に推進していく方針が示されました。
01
社会資本整備重点計画・交通政策基本計画とは
- 社会資本整備重点計画: 社会資本整備重点計画法に基づき、道路、河川、下水道、港湾、公園などの社会資本整備を戦略的・計画的に進めるための計画です。
- 交通政策基本計画: 交通政策基本法に基づき、人流・物流の活性化や地域交通の維持、交通インフラの安全性向上など、交通施策を総合的に推進するための計画です。
02
今回の策定(見直し)のポイント
最大のポイントは、両計画の「一体的な策定と推進」です。これまでは個別に策定されてきましたが、今回は「人口減少という危機を好機に変え、一人ひとりが豊かさと安心を実感できる持続可能な活力ある経済・社会を実現」という共通のゴールを掲げ、施策の相乗効果を狙っています。
社会資本整備重点計画
キーワード:インフラマネジメントによる質的改善と高度化
- 持続可能な地域社会:まちづくり一体型老朽化対策
- 強靱な国土と経済:「事前防災」の加速化
- 基盤の強化:インフラDX、i-Construction 2.0
交通政策基本計画
キーワード:地域交通のリ・デザイン(再構築)
- 持続可能で安全・安心:老朽化対策の徹底
- 新技術の進化:自動運転、デジタルツイン活用
03
メンテナンス分野の将来予測と流れ
今後、メンテナンス分野は「個別管理からエリア管理へ」という大きな転換期を迎えます。
- 「予防保全」への完全移行: 不具合の発生前に修繕するサイクルを徹底し、将来の維持管理・更新費を抑制。
- 広域・多分野でのマネジメント: 道路・水道・下水道など異なるインフラをまとめて管理する「地域インフラ群再生戦略マネジメント」の主流化。
- デジタル・AIによる「機械化」: ドローンやAI画像診断を用いた点検・判定の自動化が標準的な手法へ。
メンテナンス担当者にとって参考になるところ
現場の担当者が今後意識すべきキーワードとトレンドです。
■ 重要キーワード:
「インフラDX」「i-Construction 2.0」「地域インフラ群再生戦略マネジメント」「予防保全」「担い手3法」
■ 今後のトレンド:
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データの見える化と連携: 点検データのデジタル化により、インフラの「健康状態」をリアルタイムで把握。 -
✔
官民連携(PPP/PFI): 民間事業者のノウハウを活用した効率的な維持管理手法の導入。 -
✔
処遇改善と省力化: 最新技術導入による現場作業の削減と、働きやすさの向上。
分類: 調査・研究
第9回「インフラメンテナンス大賞」受賞者が決定しました
公開日:2026年1月20日
日本の社会資本(インフラ)の老朽化が進行する中、メンテナンスの重要性がかつてないほど高まっています。このたび、優れた取り組みを表彰する「第9回インフラメンテナンス大賞」の受賞者が決定し、2026年1月20日に首相官邸にて表彰式が執り行われました。
今回の受賞案件からは、深刻化する労働力不足や激甚化する自然災害に対し、最新技術や地域連携で立ち向かう「次世代のメンテナンス」の姿が見えてきます。
01
インフラメンテナンス大賞とは
インフラメンテナンス大賞は、日本国内のインフラメンテナンスに関わる事業者、団体、研究者等の優れた取り組みを、政府全体として表彰する制度です。国土交通省をはじめ、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省、防衛省の8省が連携して実施しています。
老朽化対策の推進だけでなく、メンテナンスに携わる方々の士気を高め、優れた知見を広く共有することで、持続可能なインフラ管理を実現することを目的としています。
02
これまでに受賞した、有名な事例
本賞では、単なる技術開発だけでなく、地域を巻き込んだ画期的な手法が数多く表彰されてきました。
- 熊本県玉名市「橋梁補修DIY」: 住民が自ら橋の塗装や清掃を行うことで、コスト削減と愛着醸成を両立させた事例。
- 東日本旅客鉄道(JR東日本): 新幹線の設備点検を自動化・高度化するスマートメンテナンスの先駆け的な取り組み。
- 徳島県上勝町: 小規模自治体ながら、橋梁点検に住民や地元企業を巻き込み、持続可能な管理体制を構築した事例。
こうした事例は、後に全国の自治体や企業のモデルケースとなっています。
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今回(第9回)で注目される受賞者
第9回では、応募総数の中から計44件が選出されました。特に注目すべきは以下の案件です。
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この賞の意義
この賞の最大の意義は、「目立たないが不可欠なメンテナンス」に光を当てることにあります。表彰式において林官房長官(当時)が述べた通り、インフラの老朽化や労働力不足といった課題に対し、DX(デジタルトランスフォーメーション)や新技術の活用、産学官民の連携が加速していることを広く社会に発信する役割を果たしています。
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今後、受賞が予想される分野
- AI・ロボティクスによる完全無人化: ドローンや水中ロボットを用いた「人の立ち入りを前提としない」点検技術。
- デジタルツインと予測検知: 3次元データを用いて、故障する前に修繕箇所を特定する「予防保全」の高度化。
- カーボンニュートラル対応: メンテナンス過程でのCO2削減や、長寿命化による環境負荷低減を重視した取り組み。
メンテナンス担当者にとって参考になるところ
今回の受賞事例には、企業の設備管理や保全担当者が実務に活かせるヒントが詰まっています。
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✔
デジタル化による属人化の解消: 熟練工の勘に頼っていた点検を、AI画像診断などに置き換えることで、技術継承の課題解決と精度の均一化が図れます。 -
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予防保全への転換によるコスト削減: 事後保全からモニタリングデータに基づく「予防保全」へ転換することで、トータルコストを大幅に抑制可能です。 -
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地域・他社とのリソース共有: メンテナンス情報をプラットフォーム化し、共同で対策を講じる取り組みが評価されています。
分類: 調査・研究
情報源: PR TIMES
配信企業: 株式会社Essen
配信日時: 2026年2月4日 09:00
提供元タグ: 水道 / 上下水道 / DX / スマートシティ / 官民連携 / 水道局 / 水道インフラ / インフラDX / AI / モビリティ
モビリティを活用した社会インフラ維持管理ソリューションおよび広告プラットフォーム「WithDrive」を展開する株式会社Essen(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:橘 健吾、以下「Essen」)は、豊田市つながる社会実証推進協議会の取組の一環として、豊田市上下水道局と協定を締結し、令和8年2月3日(火)より実証実験を開始することをお知らせいたします。

本取り組みは、Essenが保有するモビリティネットワークから得られる高精度なセンシング技術とAI解析技術を、社会インフラの老朽化という国家的課題の解決に応用するものです。
■ 背景:インフラ老朽化と維持管理の課題
高度経済成長期に整備された水道管路の老朽化が全国的に進行する中、法定耐用年数を超過した管路の更新や、熟練技術者の不足が深刻な課題となっています。広大なインフラ網を効率的に維持管理するためには、従来の全数調査に代わる、リスク箇所を早期かつピンポイントに判定する「スクリーニング(広域調査)」技術の導入が急務です。
■ 実証実験の概要
Essenの車両に搭載した高精度赤外線センサーを用い、通常の走行速度で路面温度データを収集。AIが微細な温度変化を解析することで、地下の水道管の漏水等を判定します。
■ Essenのアプローチ:モビリティ×データによる解像度の革命
Essenはこれまで「WithDrive」を通じて、車両の移動データと人流データを掛け合わせた広告価値の可視化を行ってきました。本実証ではモビリティの「移動するセンサー」としての強みをインフラ保全領域へ展開します。
■ 各者の役割
豊田市: 上下水道配管データ等の提供、AI判定結果に基づく現地調査(答え合わせ)、実証実験の進捗管理
株式会社Essen: 路面温度取得機材(車両、赤外線センサー等)の調達、データの取得およびAI解析、各種判定、判定精度の向上
■ 株式会社Essen 代表取締役 橘 健吾 のコメント
当社はモビリティが持つ可能性をデータによって拡張することに挑戦しています。天文学の研究で培ったデータ解析技術を、地上のインフラ課題という身近で切実な問題の解決に応用できることを大変嬉しく思います。 豊田市様との本実証を通じて、『見えないリスク』を可視化し、安全で持続可能な都市づくりに貢献する新たなインフラ管理のスタンダードを構築してまいります。
■ 株式会社Essenについて
Essenは、地域モビリティを活用した社会インフラ維持管理ソリューションおよびモビリティ広告事業を展開するスタートアップ企業です。移動などの日常の行為を「行動データ」として価値化し、広告・観光・地域振興・スマートシティなど、あらゆる分野で行動から創発的に新しい未来を生み出すことを目指しています。
会社名:株式会社Essen
設立:2021年8月
所在地:神奈川県川崎市中原区木月1-32-3内田マンション2F
代表者:代表取締役 橘 健吾
事業内容:モビリティデータプラットフォーム『WithDrive』の開発・運営
連絡先:press@essen-japan.com
URL:https://www.essen-withdrive.com/
分類: 調査・研究
情報源: PR TIMES
配信企業: ビズキューブ・コンサルティング株式会社
配信日時: 2026年1月29日 15:00
参考リンク: 公式サイトを見る
提供元タグ: クラウド / BPaaS / SaaS / 営業効率化 / 業務代行 / 予防保全 / 設備保全 / メンテナンス / アフターサービス / 営業支援
設備の長期保全マネジメントサービス「LC-Cube(エルシーキューブ)」を提供するビズキューブ・コンサルティング株式会社は、全国の工場・ビル・公共施設等の管理責任者402名を対象に「設備管理における課題と要望に関する実態調査」を実施しました。

【調査結果サマリー】
・物件の設備管理者の約7割が「メーカーによる予防保全サポートを希望」
・設備管理の専門スタッフ「不在・兼任対応」が約55%、技術者不足が深刻化
・設備発注先の選定基準が変化。「価格」より「予防保全対応力」「環境配慮」を重視する傾向
・委託先選定条件に「環境対応を重視」が約72%、法改正も後押しに
【調査対象の内訳】
本調査は、多様な施設の管理責任者402名から回答を得ました。
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製造工場(約25%)
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オフィスビル(約32%)
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物流倉庫(約12%)
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学校・教育施設(約9%)
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公共施設(約7%)
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病院・医療施設(約8%)
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商業施設(約12%)
役職別では、経営者・役員(約25%)、施設管理責任者・部門長(約20%)、設備管理担当者(約18%)、総務・管理部門担当者(約28%)と、意思決定層から実務担当者まで幅広い層を対象としています。
<調査背景>
2026年4月から、カーボンニュートラルの実現に向けた改正GX推進法や資源有効利用促進法(改正)が施行されることに伴い、環境規制の強化や、企業のESG対応への社会的要請が高まっています。一方で、設備管理の現場では技術者の人手不足や設備の高度化が進行しており、適切な修繕タイミングの判断が困難になっています。
こうした環境変化の中で、施設設備の管理者が設備メーカーに何を求めているのか、その実態を明らかにするため本調査を実施しました。
<調査結果詳細>
⚫︎深刻化する技術者不足、専門スタッフ不在施設が半数以上

設備管理の専門スタッフ配置状況について尋ねたところ、「専門スタッフはいない」が約35%、「兼任で対応している」が約20%と、合計約55%の施設で専任の技術者が不在であることが明らかになりました。
また、専門スタッフを配置している施設でも「技術者の高齢化が進んでいる」(約34%)、「後継者育成が進んでいない」(約39%)といった課題が浮き彫りになり、設備管理における人材不足が深刻化していることが分かりました。
特に、オフィスビルや製造工場では「設備が高度化し、自社で修理ができない」(約31%)、「予防保全のタイミングが分からない」(約23%)といった声が多く、メーカーの技術支援への依存度が高まっています。
⚫︎約7割が「メーカーによる予防・予知保全サポート」を希望

設備の予防・予知保全業務において、メーカーのサポートを希望するか尋ねたところ、「強く希望する」(約27%)、「やや希望する」(約42%)を合わせて約69%が希望していることが判明しました。
特に注目すべきは、専門スタッフがいない施設ほど、「予防保全のタイミングが分からない」「設備が高度化し、自社で修理ができない」といった課題を抱えており、メーカーによる計画的な修繕サポートへの期待が高まっている点です。

予防・予知保全については約68%が「実施してみたい」と回答。なお、実施していない理由としては、「最適な修繕時期が分からない」(約44%)、「故障した時に修理すれば良い」(約35%)が上位を占めました。
一方で、「メーカーからの提案がない」という回答も約19%あり、メーカー側からの積極的な予防・予知保全の提案が求められています。
⚫︎設備発注の選定基準が変化、「予防保全対応力」「環境配慮」が重要要素に

設備の入替時における発注先選定基準(上位3つを選択)では、「メーカーの信頼性・実績」(約90%)が最多となり、次いで「価格の安さ」(約77%)、「過去のアフターサービス」(約72%)が続きました。
注目すべきは、「過去のアフターサービス」が入替時の選定条件に大きく影響し、「価格の安さ」とほぼ同じ結果になった点です。また、「環境配慮・ESG対応」を選定基準に挙げた回答が約28%に上り、その内訳においても「非常に重視する」(約18%)、「やや重視する」(約54%)を合わせて約72%が重視すると回答しております。
今後、価格競争に陥らない秘訣は、予防保全対応力と環境配慮にあることが示唆されています。
⚫︎建替え時の建設会社選定でも環境配慮を重視

施設の建替え時の建設会社選定基準についても調査したところ、「用途に応じた専門知識や実績」(約65%)、「アフターサービスの充実度」(約58%)、「価格」(約52%)の順となりました。
設備に限らず、建物の建設会社の選定条件においても、「建物・設備のアフターサービス」が重要視される結果となりました。また、「解体・廃棄の環境対応力」は約21%が選定基準として挙げており、資源循環への対応が建設・設備業界全体で重要視されつつあることが確認できました。
⚫︎設備管理者のお困り事は、故障時の対応が遅い。次いで、設備の高度化で修繕できない。

設備管理者のお困り事としては、「故障時のメーカー・メンテナンス会社の対応に時間がかかる」(約35%)、「設備が高度化し自社で修繕できない」(約32%)といった課題が挙げられています。
トラブル時の修繕体制を充実させるだけでなく、修繕計画に基づく部材調達や施工リソース手配など、故障予防を求める潜在ニーズがあることを示しています。
<調査結果を受けての考察>
本調査により、設備管理の現場では深刻な技術者不足が進行しており、物件の設備管理者の多くがメーカーによる予防・予知保全サービスへの期待を高めていることが明らかになりました。
また、環境規制の強化やESG経営への注目を背景に、設備発注や保全委託先の選定において環境配慮・ESG対応が重要な判断材料となりつつあります。
設備管理者がメーカーに対する要望は、「売り切り」から導入後の修繕サポートや環境配慮型サービスといった「長期修繕マネジメント」へと変化しつつあることが分かりました。
今後、メーカー各社は顧客の技術者不足を補完する「長期修繕マネジメント」の強化に加え、リファービッシュ(再生)や廃棄時のリサイクル対応を含めた環境配慮型ソリューションの提供が競争力の鍵になると考えられます。
<LC-Cubeについて>

本調査で明らかになった「技術者不足を抱える施設管理者のメーカーサポートへの期待」に応えるため、当社は設備メーカーやエンジニアリング会社向けに「長期修繕マネジメント」サービス「LC-Cube」を提供しています。
LC-Cubeは、メンテナンス履歴と製品ライフサイクルを基に、長期修繕計画が自動生成・自動更新できるクラウドシステムです。最適な修繕タイミングを把握し、修繕収益の予測値算出や修繕に必要な部材の調達計画を立案できるので、「長期修繕」のマネジメントや体制づくりの環境を提供します。
また、「保全営業に人手を割けない」という企業向けには、専用システムとBPO(業務代行)を組み合わせた「LC-Cube BPaaS」もご用意しています。業界特化の営業知見を活かし、既設顧客へのアプローチから見積依頼の獲得まで包括的にサポート。コール開始から最短約1カ月で見積依頼の獲得が可能で、成果に応じた料金体系のため安心してご利用いただけます。
設備メーカー各社の状況に応じて、システムのみの導入から営業代行まで含めた支援まで、最適なソリューションをご提案します。
サービスサイト:https://lp.lc-cube.jp/
【詳細な調査レポートについて】
本調査の詳細な分析レポートをご用意しております。希望の方は、下記お問い合わせボタンよりご請求ください。
調査概要
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調査期間:2025年12月19日〜2026年1月16日
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調査方法:インターネットアンケート
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調査対象:全国の製造工場、物流倉庫、オフィスビル、学校・教育施設、公共施設、病院・医療施設等の管理責任者
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有効回答数:402件
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調査実施:ビズキューブ・コンサルティング株式会社
会社概要
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会社名:ビズキューブ・コンサルティング株式会社
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所在地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル18F
【本件に関するお問い合わせ】
お問い合わせフォーム:https://willap.jp/p/dcube/lc_cube/
分類: 調査・研究
情報源: PR TIMES
配信企業: 日立グローバルライフソリューションズ株式会社
配信日時: 2026年1月28日 14:20
参考リンク: 公式サイトを見る
提供元タグ: Lumada / exiida / デジタル / ソリューション / 空調 / 実証実験 / 省エネ / 設備管理 / 持続可能 / サステナビリティ

日立グローバルライフソリューションズ株式会社(以下、日立GLS。株式会社日立製作所のコネクティブインダストリーズ(CI)セクター所属)と株式会社セブン‐イレブン・ジャパン(以下、セブン‐イレブン)は、ドメインナレッジと先進AIを組み合わせた次世代ソリューション群「HMAX for Buildings」の空調向けソリューションのひとつである「exiida空調省エネ制御」を、店舗の省エネと設備管理の省力化を目的に、セブン‐イレブン48店舗で実証実験を開始します。
セブン‐イレブンでは、社会課題への対応の一環として、環境への負荷を低減する設備の導入や、店舗従業員が働きやすい環境の整備などに取り組んでいます。今回、この取り組みに沿う形で開発した「exiida空調省エネ制御」は、空調機器の稼働状況をクラウドに集積し、AIにより複数の空調機器を適正に制御することで、セブン‐イレブン店舗における空調の快適性を保ちながら、消費電力量の削減を支援するソリューションです。さらに、日立独自(※1)の機能である「凍結洗浄」の自動化も行い、熱交換器の汚れを抑制することで、清掃回数の削減や空調性能の効率維持など、メンテナンス負荷の低減にも貢献します。
本実証実験では、セブン‐イレブン店舗における空調機器の消費電力量を約3割(※2)削減することを目標としており、あわせて、空調機器の運転自動化や清掃回数の削減などを通じて、店舗従業員の作業負荷の低減や働きやすさの向上などへの貢献もめざしています。
今後は、空調機器から得られるデータの活用により、フロン漏洩を監視する簡易点検の自動化や、空調機器の故障を予兆・保全する機能などの導入も検討しています。日立GLSは、Lumada 3.0を体現するデジタルサービス「exiida」をはじめとした空調ソリューションの提供を通じて、セブン‐イレブンにおける持続可能な店舗運営の実現に貢献していきます。
(*1) 2026年1月28日時点で、国内で販売されているパッケージエアコンにおいて
(*2) セブン‐イレブン5店舗でのPoC(Proof of Concept)から得られた結果を元に算出した日立GLSの推計値
日立製作所のCIセクターでは、プロダクトの豊富なインストールベース(デジタライズドアセット)のデータにドメインナレッジと先進AIを組み合わせた産業分野向け次世代ソリューション群「HMAX Industry」を、成長産業へ水平展開する「Integrated Industry Automation」に注力しています。日立GLSはCIセクターの一員として、「HMAX for Buildings」などの次世代ソリューション群の提供を通じて、フロントラインワーカーの現場を革新するとともに、人々のウェルビーイング向上に貢献します。
ニュースリリース全文はこちら
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2026/01/0128.pdf
日立の空調IoTソリューション「exiida」について
https://www.hitachi-gls.co.jp/products/exiida/
日立グローバルライフソリューションズについて
日立グループは、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。その中で、日立グローバルライフソリューションズは、パーパスとして「ひとりひとりに、笑顔のある暮らしを。人と社会にやさしい明日を。私たちは、未来をひらくイノベーションで世界中にハピネスをお届けします。」を掲げています。家電品、空調機器、設備機器や、エンジニアリング・保守サービスを提供するとともに、フットプリントとプロダクトのデータから価値を創出するLumada事業に注力し、ワークトランスフォーメーションおよびグリーントランスフォーメーションの実現にOne Hitachiで貢献していきます。
詳しくは、日立GLSのウェブサイト(https://corp.hitachi-gls.co.jp/)をご覧ください。
お客様お問い合わせ先
日立グローバルライフソリューションズ株式会社
空調ソリューション事業部 空調事業戦略本部 システムソリューション企画部 [担当:馬場、増田]
〒105-8410 東京都港区西新橋二丁目15番12号 日立愛宕別館
お問い合わせフォーム https://www.hitachi-gls.co.jp/prog/form/contacta/6